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HAPPYEND

guilty

友人が、HappyendのアフターSSを書いてくれました。
エンディング後の話なので、ネタバレに注意してください。

こうして解釈してみると、幸せは本当に難しいものだと実感します。
彼は『次』で、本当の幸せを掴み取ることが出来るのでしょうか。

宜しければ、このSSに対してご意見、ご感想をいただけると、ご友人の励みとなり、とても嬉しいです。
「次の者!」

 獄卒の声が、是非曲直庁の裁きの間に響き渡る。
 ここは地獄の宮殿。
 死したる魂を裁き、いかなる道に向かうかを定める場所。
 今日も幻想郷で死した者たちに、四季映姫・ヤマザナドゥがその業を裁く。

 獄卒によばれ、入ってきたのは一人の男であった。
 生きている間は腕の良い傘職人であり、幻想郷でも珍しく天寿を全うしたようである。

「では、この者の裁きを行う!」

 四季映姫の地獄に似合わぬ透き通った石清水のような声が高らかに響き渡る。
 まずは、彼の者の所業を浄玻璃の鏡にて映す。

 そこに映るのは、男の一生。その全てである。

 生まれ、育ち、渇望と虚無。
 それに苛まれ、死を望んだ瞬間。
 しかし、それを因幡てゐに救われ、幻想郷で傘職人として生きように成った経緯。
 幻想郷での彼は、まさに善人であった。
 彼の造った傘は様々な人々を助け救い
 彼の行いは大勢の人々の利益となった。
 それを、この男は死ぬまで続けたのだ。

 獄卒たちは感嘆の息を漏らす。
 この様な行いができるもの、滅多にいるものではない。

「彼の者への、供養の品でございます!」

 獄卒が、男に捧げられた品の数々を披露する。
 そこには新鮮な果物や穀物が山の様に積み上げられ、財もまた数え切れないほどであった。
 この男は生前に、どれほどの功徳を積んだのだ。
 と、周囲が思わずざわめく。

 しかし、そんな周囲の騒がしさなど意にも解せず、四季映姫はじっと目を閉じて思案していた。
 悔悟の棒の重さを確かめているのだ。
 やがて、目を見開き、男にこう告げた。

「……この者を、焦熱地獄・金剛嘴蜂処送りとする!! 刑期は100年!」

 下された裁きに、珍しく裁きの間に困惑の色が広がった。
 これほどの、善人、何故地獄道送りなのか。
 天道は無理でも、人道に生まれてもおかしくは無いはず。
 その疑念を、四季映姫は一刀両断にする。

「因果によってのみ生き、己の正しさを見失ったその業、功徳を積んだようで、誰を救い誰の為をも考えなかったお前の行動は誠に空虚であり、その罪は重い!」

 連れて行け!
 その一言で、獄卒たちは慌てて男を裁きの間から連れてゆく。
 その後ろ姿をみて、四季映姫はため息を一つ吐いた。

 全く、あの兎め。
 人を理解できていないのならば、人を救おう等と考えてはならぬのだ。
 痛み、苦しみ、悩み、絶望。
 それらを知り、正しき幸を示さねば、いかなる幸運であろうと無意味以外の何物でもない。
 可哀想に、あの男は、あの兎に恋い焦がれたせいで負わずとも良い罪を負ってしまったのだ。
 しかし、自身の生に責任を負うのは自分なのだ。
 切欠が不条理であっても、その無意味な幸運に翻弄されるしかなかった男の在り方にもやはり問題がある。
 そんな空虚な生き方での行いを功徳として送り出せば、次の生による縁も空虚なものとなるだろう。
 それではあまりにも救われない。

 嗚呼、神と魔のその間にどれほどの違いがあるのか。
 私の白黒つける力とて、決して良きのみとは限らぬ。
 神が神の力を神の視点で振るってよいのは神相手だけだ、それ以外にはいかなる理由があろうと、悲劇しか待っていない。

 四季映姫は、僅かばかりに鬱な表情を浮かべたが、すぐに気を取り直して次の裁きの準備を行う。
 彼女にできるのは、あの男が地獄にて少しでも、己の業を知ってくれるのを願うだけであった。
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Author:学
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